人と自然の関係を啓示する黙示録 [ Revelation ]

神は御自分にかたどって人間を創造され楽園に放たれた。

やがて知恵の木の実を食べ地上に墜とされたアダムとイブの子孫たちはかつて手に入れた知恵を以て地上を新たな楽園とし、不遜な振る舞いを繰り返しながら繁栄していく。


その無法を見るも、神は人を裁くものにあらず赦すものにあらず、ただ命運を人間自身に任せた。だが百万回の夜を経て楽園は放漫な人のふるまいに軋みをあげ、時に神に代わり大きな裁きを与える。

楽園と和解するため人はさらに多くの知恵の木の実を求め、時に銀の弾丸に乗り深い空の奥までも旅をする。

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[Revelation]は地球上の自然とそれを意のままに制御しようとする人間・科学・文明の関係を描いています。

 

このシリーズ作品そのものは表現しているテーマについて肯定も否定もしていません。キャプション及び作品解説を読んでから作品に向き直り、あなた自身が未来において人間や科学はどうあるべきかを考えて欲しいと思っています。

Phantom ver.A

(ここに黙示録キャプション)

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生命科学の進歩はついに極まり、生命の設計図すらも任意に書き換えを可能にしました。しかしその利用は科学者のモラルに依存しています。ほとんどの科学者は倫理を守って行動していますが2019年には中国でゲノム編集ベビーが誕生したというニュースが流れ科学界を騒然とさせました。

 こういった遺伝子編集はいつか我々の手に負えない危険なものを生み出してしまうのではないか。そういう不安や疑問は誰しもが抱いているのではないでしょうか。

 

本作は最新のゲノム編集技術 [CRISPR cas9]をモチーフとし、人々が将来の不安=ファントムに畏れを抱く世界を表現しています

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Year of creation : 2/2/2024

Size : Width610,Height1050,Depth1 (mm)

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic
Price 1,600USD

Phantom ver.B

Phantom ver.C


流星嵐 ver.X

 

"平安なる夜に流れし星はただ一つだった。25万の夜を経て流れる星は300になった。さらに10万の夜を経て、空は絶え間なく降り注ぐ流星に覆い尽くされた

 

 人は星を喜んで受け入れ、そのまばゆい輝きに目を細めてきた。だがその手の大きさは数十万の夜を経ても変わらず、やがて星の重みが人に支えきれなくなり押しつぶされることになろう"

 

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現代人が一日に受け取る情報は江戸時代の人々の1年分、平安時代の人々の一生分と言われています。そして今では数千のStarLink衛星が空を埋め尽くし、そこから降り注ぐ情報は幾何級数的に増え続けています。

 一方でその情報を受け取る人間の脳は200万年前と比較しても2.5倍にしかなっていません(体積比)。現代社会で急激に増加しているさまざまな精神疾患が過剰な情報摂取と無関係と言い切れるでしょうか?

 

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Year of creation : 1/28/2024

Size : Width610,Height1050,Depth1 (mm)

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic

Price:1,600USD

制御された光、緑、大地、水、風と雨 2024 ver.X

 

 

コンセプトは「制御された光、大地、水 / 風と雨  ver.A」と同じなので一つ下の作品説明を参照してください。

 前作で細かい部分の完成度が納得いかなかったので再チャレンジ。コンセプトも少し練り直した。前回うまくいかなかった部分は良くなったが風の表現(黒の太い線)が納得いってないのでverつけを保留(X)。時間ができたときに描き直したい

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Year of creation : 2/26/2024

Size : Width610,Height950,Depth1 (mm)

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic
Price 1,600USD

制御された光、大地、水 / 風と雨  ver.A

”其は火を従えようとする剣、其は大地を従えようとする槍、其は水を従えようとする弓。やがて風も、雨も、全てを従えようとする者なり。だが彼らは未だ火も大地も水も完全に御し得るにあらず。時に反逆の牙により滅せられる”

 

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「自然は直線を嫌う」

 

18世紀イギリスの造園家、ウィリアム・ケントの言葉です。ルイジ・コラーニも「全て大自然の摂理に従う」というコンセプトで曲線を多用した作品を多く残しています。

 

逆から見れば直線は文明と科学の象徴とも言えます。

 

この作品はアルコールインクやアクリルで描かれた曲線を自然と定義し、その一部を直線で囲う構図によって地球上の自然とそれを意のままに制御しようとする文明の関係を描いています。

 

ただし、この作品自体はこの事を肯定も否定もしていません。このコンセプトを読んでから作品に向き直り、あなた自身が人間の未来において科学はどうあるべきかを考えて欲しいと思っています。

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 Year of creation : 2023/11

Size : Width600,Height420,Depth1 (mm)

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic

制御された光、大地、水 / 風と雨  ver.B

聖杯:Fusion/Helical ver.A

"ねじれた迷宮は火や風の精霊より万物を縛る力を呼び出し穴を掘る。穴には水の双子、水の三つ子、万物を溶かす灼熱の檻に閉じ込めた彼らより生まれし赤子は汝を永遠に照らす光となろう”

 

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 人類にとってエネルギーの聖杯と呼ばれる核融合。このエネルギーを人類が手にすることによって獲得しうる未来はそのエネルギーによって輝くのか、あるいは焼き尽くされるのか。確実に分かっていることは「未来がどうあろうとも人は歩みを止めない」ということだ。


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中央の円内が核融合炉(ヘリカル炉)内、そこにD(重水素)とT(三重水素)がヘリカル地場発生装置(周囲の黒いねじれ模様)によって閉じ込められ核融合反応を起こす状態を抽象化

Year of creation : 2023/12

Size : Width420,Height600,Depth1(mm)

 

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic

聖杯:Fusion/Helical ver.B

聖杯:Fusion/Laser ver.A

 ”其は山をも貫くまばゆい光の槍を数十も束ね、水の双子、水の三つ子が眠る凍てつく牢獄を溶かし熱する。溶けた牢獄はやがて太陽の中心よりも熱い灼熱と化し双子と三つ子は新たなる子らを産み落とす。それら全ては瞬きほどもない間に繰り返される”

 

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人類の聖杯「核融合」には大きく2つの方式があります。レーザー核融合は燃料をごく低温で固体化したペレットに同時に数十本のレーザーを照射して反応を起こさせます。

 

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中央の円(内側)が核融合ペレット。重水素と三重水素が18ケルビン(零下255度)で固体化された1ミリほどの球体である。そこにレーザーを一斉に照射し爆縮して核融合反応を起こさせる。その周囲の円は循環ポンプの熱、その周囲の青~紫は循環ポンプから熱交換された蒸気をイメージしています

 

Year of creation : 2024/1

Size : Width600,Height420,Depth1(mm)

artmediums and technique : Alcholeink and Acrylic

聖杯:Fusion/Laser ver.B

聖杯:Fusion/Laser ver.C